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  MetaSynth テクニカルノート (リアルタイムプレビューとボイスの割当)
このテクニカルノートでは、イメージシンセ(Image Synth)でのリアルタイムプレビューにおけるいくつかの問題について解説いたします。MetaSynth4では古いバージョンで提供されていたイメージシンセプリセットをプレビューした際に、音声が途切れ途切れになるかもしれません。もしくは、いくつかのプリセットでは内蔵オーディオでプレビューした際に正常な結果を確認できないかも知れません。従って、「MetaSynth4はバージョン2.7のイメージシンセプリセットを正常に読込めない」、もしくは「MetaSynth4は自分が使用するオーディオデバイスに対応していない」と想像されるかもしれません。

そうではありません。すべてのケースにおいて、私どもは調査し、解明いたしました。いくつかのプリセットでは、信じられないほどの数のボイスが同時に再生される場合がございます。このため、その瞬間においてCPU負荷が限界を超えるため、上記の症状が発生します。このページの解説でこれらの問題を解決できればと存じます。また、ご自身のシステムのパフォーマンスを測るためのシンプルなプリセットライブラリーをご用意いたしましたので、お試しください。

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  サウンドドライバとサンプリングレートの選択

以下の記述でもご理解頂けると思いますが、リアルタイムプレビューする際、単純にシステムやアプリケーションだけがCPUリソースを消費するのではなく、CPU負荷はご使用のオーディオデバイスによって異なる事をご留意ください。また、内蔵のオーディオデバイスが他のサードパーティの製品とくらべて最も負荷が少ないことも覚えておいてください。つまり、内蔵オーディオの使用がもっとも多くの同時発音数でプレビューできる状態です。

これはMetaSynthだけではなく、他のアプリケーションでも同じです。内蔵オーディオを使用する事で、ソフトシンセサイザーの同時発音数を稼いだり、より多くのプラグインを使用したり、またはCPU負荷を下げることができます。しかし、多くのケースにおいて、ご使用のDAWソフトウェアではCPUの限界点に達する事が無くても、イメージシンセの使用時に達するかも知れません。(これはイメージシンセでは通常のソフトウェアの使用では想像できないほどのボイスを同時に再生するためです)。



  イメージシンセの同時発音数

ここでは見落としがちな問題について取り上げています。(イメージシンセの)イメージパレット上のピクセルはそれぞれ、独立した音(オシレータ)であり、ノート(音符)でもあるとご解釈ください。つまり、多くのピクセルを同時再生させることは鍵盤楽器のキーボードを同時に沢山押したのと同じ事を意味します。そして多くの音を同時に、しかもリアルタイムに再生する事はコンピュータの処理能力を必要とします。
また、この問題を更に複雑にする要因として、インストゥルメントのリリースタイムがあげられます。バージョン4以前のMetaSynthのインストゥルメント/入力ソースではリリースタイムの設定がありませんでした。つまり、旧バージョンのMetaSynthで彩られているピクセルは、パレットのデュレーションで設定されている1ピクセルの時間分のみ再生をし、その前後のピクセルの発音とは混じる事はありませんでした。
MetaSynth4では、リリースタイムが追加され、インストゥルメント自身の表現力が増した。しかし、このリリースタイム機能と引き換えに、多くのボイスが発音するケースがより多く鳴りました。リリースタイムを"0"に設定した場合、ピクセルの発音はいままでのバージョンと変わりありませんが、リリースを長く設定すればするほど、その後に発音するボイスと音が重なりますので、その分同時発音数が多くなります。つまり、その分、CPUの負荷がかかる事を意味します。
従って、MetaSynth4ではインストゥルメントのリリースタイム設定は、他のソフトウェアシンセサイザーと同じようにCPU負荷を考える上の1つの要素と言えます。

具体例:パレットサイズ;高さ(音程)x幅(時間)=128 x 256の場合、イメージパレットは32,768個のピクセル=オシレータを持つシンセサイザーと言えます。この概念はMetaSynthのバージョンに関係なく、同じです。入力ソースにリリースタイムを持たない旧バージョンまでのMetaSynthでは縦の同一時間上に並んだピクセルしか再生しませんので、この場合のMetaSynthが理論上可能な同時発音数は最大=高さで128音になります。
これに対して、リリースタイム機能を持つMetaSynth4はリリース設定=0の場合は旧バージョンと同じ128音ですが、少しのばして、次(右方向後ろ)のピクセルに重なると同時発音数がその倍の256音、さらにその後ろのピクセルに最初のリリースが届く設定にすると384音、という風に発音数がどんどん増えていきます。
そう少し具体的な例をあげますと、この128 x 256ピクセルのパレット、パレットの時間(デュレーション)が6秒に設定されている場合、インストゥルメントのリリースタイムを1000ミリ秒に設定しますと、最初のピクセルが発音するとその音は43ピクセル後ろ(256 ÷ 6=42.66)まで届きます。このケースで、全ピクセルをリアルタイム発音させると、5504音(128 x 43)が同時になることになります。

【注意】もし、ここでの記述がご自身の環境とは関係のないものだとしたら、リファレンスマニュアルの他のイメージシンセチュートリアルおよびイメージシンセの章をご参照ください。

MetaSynth4内蔵のインストゥルメントは可能な限り、CPU効率の良い仕様に仕上がっています。これは多くの通常のソフトウェアシンセサイザーよりも発音数を多く必要とするため、この部分の開発には特に時間をかけました。しかし、それでもコンピュータの限界に達して、音が途切れ途切れになるようでしたら、プレビューのサンプリングレートを下げるか、もしくはより効率の良い(負荷の少ない)オーディオデバイスに切り替えてみてください。
24bitモード時では、いくつかのサードパーティドライバにおいては、サンプリングレートを落とすよりも、内蔵オーディオに切り替えた方がその恩恵が受けられるかも知れません。




  リリースタイムと発音数の関係
これまでに見てきましたように、新しいリリースタイムパラメータは発音数に多大な影響を与えることをご理解頂けましたでしょうか。下の画面では高さ60ピクセルのブロックがきれいに並んだシンプルなプリセットです。リリースタイムが"0"の時、最大の同時発音数は60音になります。リリースを少しのばしますと120音になり、イメージシンセの項目にも記述がありましたようにリリースタイムをのばすとその分、発音数が増加し、より多くのCPUパワーを必要とします。

発音数を最大限に、ストレスの無いリアルタイムプレビューを実現するためには、短いリリースタイム設定で、MetaSynth2.xで行っていたようにパレット上で、ノートのリリースや変化を描く事をおすすめします。

なぜ、いくつかのプリセットのプレビューはMetaSynth 2.xよりも良いのか? なぜ、MetaSynth 2.xの方がより低いシステム環境でも快適に動作するのか?

MetaSynth 2.xでのプレビューは22kHz/モノラルで行われていました。これがMetaSynth 2.xでのプレビューと書き出し後の音質が異なる理由です。MetaSynth 4ではステレオ、フルクォリティでのプレビューが可能になりましたので、書き出し時との音質差が無くなりました。しかし、これに比例してステレオイメージを44.1kHzでプレビューした場合、単純計算でMetaSynth 2.xの4倍の処理能力が必要となります。
また、たとえプレビュー時のサンプリングレートを22kHzに設定したとしても、2倍の処理能力が必要です。また、MetaSynth 2.xでは(入力ソースに)リリースタイムを持っていないため、バージョン2.xのプリセットをMetaSynth 4で読込んで、リリースタイムを設定した場合、より多くのCPUパワーを消費する事になります。

また、シングルプロセッサーのOS 9環境でMetaSynth 2.7を動作させた場合、プレビュー時にCPUを最大限に利用できました。OS Xでは、他のアプリケーションが起動していないときでも、最低で20%のCPUパワーをOS自身が常に消費します。これが、MetaSynth 2.7方がより多くのボイス数でプレビューできるもう1つの要素です。



  その他の要素
プログラムの大幅な書き換えにより、MetaSynthインストゥルメントが以前とは異なる構造/設計になりました。従いまして、いくつかのインストゥルメントは以前よりも多くの処理能力を必要となりました。

もし、そんなに多くのボイス数を必要としないようであれば、必要の無いピクセルを見えないようにする事で、無駄なCPUパワーの消費を防げます。これを行うには、画面下のツールバーのコントラスト/ルミナンス(Contrast&Luminance)ツールを操作します。
このツールで右方向にドラッグすることでコントラストが増し、下方向にドラッグすることで明度が下がり、色の薄いピクセルを見えなくする事ができます。もし、希望するピクセルを完全に不可視にできない場合、このツールをダブルクリックする事で、カラーリマッピングダイアログを表示して、このツールの変化の度合いをユーザーレベルで設定できますので、調節してみてください。



  HOW MANY VOICES

もし、プリセットのプレビューが途切れ途切れになるようでしたら、ボイス数が限界点以上に達したとご解釈ください。ご使用環境のボイス数を知っていただくためにシンプルなプリセットライブラリーをご用意しましたので、これを使用すればプレビュー時の最大同時発音数をご確認できます。
ここをクリックすれば、プリセットをダウンロードできます。

プレビュー時のパワーを最大限に... まず、これまで見てきましたように、内蔵オーディオのドライバがサードパーティのオーディオデバイスよりも、多くのボイス数を稼げることをご留意ください。つまり、ご使用のオーディオデバイスによって、リアルタイムピレビューできるボイス数が異なってくることをまずご理解ください。

・プレビューサンプルレートを可能な限り、低く設定します。
*これと引き換えにプレビュー音質と書き出し後の音質の差が増す事を考慮しながら、設定を行ってください。

・インストゥルメントのリリースタイムを極力に短く(可能ならば"0"に)設定します。ペンツールで描いてアイディアを見つける際、インストゥルメントのリリースタイム設定はそんな重要な要素ではありません。(特にピクセルを連続して描く際)
*お気に入りのアイディアを発見してから、不要なピクセルを消したりしながら、リリースタイムを設定して、アイディアを編集してこれを具現化していくことが、CPU消費においても、作業効率においても、良い手法の1つとしてあげられます。

・モノラルでプレビューする。プリセットをモノラルイメージモードに切り替えて編集することで、CPUパワーの消費を半減する事ができます。
*モノラルイメージに切り替えると、色彩情報が失われますので、切り替える前にステレオバージョンを新しいプリセットとして保存する必要がございます。

・内蔵オーディオを使用する。

・キャンバス(パレット)サイズを変更する。パレットのサイズ(特に高さ)の変更によってプレビュー時のボイス数を制限できます。また、プレビューしたい範囲だけを選択して、コマンド+スペースバーで選択範囲だけをプレビューするのも有効な手段の1つです。

・バッファーサイズを変更する。もし、ご使用のオーディオデバイスドライバにバッファーサイズを変更できる機能が搭載されているならば、これを1024、2048(または4096)などより大きいサイズに変更してみてください。

・ プリセットをレンダリングする。
*MetaSynth 4では以前のバージョンと変わらない、スピードの速い/ディスクスペースを消費しない、レンダリング機能を搭載しています。リアルタイムではありませんが、これによって、どんなプリセットでも、最低のシステム環境下でも最高の品位でプリセットを確認する事ができます。




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