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  ableton / Tips & Tricks
- ギタリストのためのlive活用術 -

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もし、ableton LiveがDJやテクノなどのエレクトリックミュージックの為だけのツールだという認識をもたれているのならば、大事な点を見落とされているでしょう。例えば、ギタリストにとってのLiveは手軽なスタジオパートナーとして、作曲、練習そしてパフォーマンスをジャンル問わずに行うことができます。このチュートリアルを通してご理解頂けるのではないかと思います。専門的に言ってしまえば、Liveはアレンジメントツールであり、エフェクトデバイスであり、アンビエントギターのループをコラージュするツールです。このことはLiveの可能性のほんの一部分にしかすぎません。少し練習さえすれば、楽曲のアイディアを手早くレコーディングし、アレンジメントを施して、楽曲製作の最終形や膨大なスケールのプロダクションまで、Liveはすべての作業において手助けをします。つまり、ギターとLiveは非常にパワフルなコンビネーションです。(そして、本当に簡単です。)ではこれから、このチュートリアルを通じてこのことを実証していきます。ここでは、いくつかのクールな機能の紹介を織り交ぜながら、Liveで何ができるのかを詳しく説明していきます。

はじめに、Live 4を起動すると「セッションビュー」と呼ばれる画面が表示されます。 空のグリッド上に、音楽的なアイディアを埋め込んでいくことができます。レコーディングに詳しい方であればお気づきになったかもしれませんが、このセッションビューはフェーダーとセンドの付いたミキサーみたいなものです。各ストリップ(縦列)の一番上にはトラック名;例えば、Audio、MIDI、そしてMasterとラベル表示されています。それぞれの縦列はトラック(チャンネル)を示しています。

レコーディングを始める前に、よりインスピレーションが湧くように、伴奏をつけてみましょう。
Liveの左側のブラウザーからコンピュータのハードディスクに入っているシンプルなドラムループを試しに探してみます。(Windowsのエクスプローラー風の画面上からハードディスクの内容が見られますので、お好きなファイルを探して選択すると試聴できます。)ドラムループはUltimate Sound BankのSoundScanV2などの市販のサウンドライブラリーなどに収録されていますので、お近くの販売店で入手できます。 最近ではWEBからダウンロード販売しているものもありますので、とても便利です。また、製品パッケージには、ロック、POP、ヒップホップなど、様々なジャンルのループ音源が付属されていますので、ここからインスピレーションを得るのも良いでしょう。気に入ったループが見つけたら、左側のブラウザーからセッションビューのAudioと書かれているトラックの空いているセルにドラッグアンドドロップしてください。そして、そのループの左側の小さな三角ボタンを押せば、再生が開始されます。もちろんメトロノームのクリックを鳴らしながら、演奏することもできますが、本物の(サウンドがレコディングされている)ループを使用した方が、より楽しいはずです。



私の場合、フェンダーストラトキャスター65年モデルをLine6 POD(アンプシミュレータ)に通してから、DIGI 001(オーディオインターフェース オーディオインターフェース)に接続しています。もちろん他のギターアンプシミュレータを使用したり、実際のアンプで鳴らした音をマイクで拾ったものをオーディオインターフェースに入力しても良いでしょう。

また、POD(の音)をバイパスしてNative InstrumentsのGuitar Rigや、IK MultimediaのAmpliTudeなどのプラグインソフトウェアのアンプシミュレータを使用するのもliveを有効に活用する手段の1つです。
liveの初期設定(Mac OSXの場合は環境設定)で使用するオーディオインターフェース(ここではDIGI 001)の設定をしたら、後は任意のオーディオトラック(ここでは2 Audio)をレコーディング待機状態に(画面の左下「アーム」ボタンを押して赤色に点灯)して録音の準備をします。



レコーディングアームボタンをオンにするとレベルメータが赤色表示(モニター時)に変化します。

私の場合、モノラルでレコーディングするので、トラックの「Audio From」の下の段の入力チャンネル(input channel)のチューザーからモノラル入力を選択します。(もし、トラックに下図ような部分が表示されない場合は、「ビューメニュー」の「入出力の表示」を選択して、表示させます。また、リストでモノラルが選択できない場合は、初期設定ダイアログからオーディオの入出力設定をお確かめください。)



「1/2」がステレオ入力で、その下の「1」や「2」がそれぞれモノラル入力になります。「Configure…」をクリックするとオーディオ設定が表示されます。

録音待機状態になっているトラックは、セッショングリッド中の空きスロットのボタンが四角形(停止)から円形(録音)に表示が変化します。このボタンをクリックすると録音が開始されます。もし、このliveセッション上ですでにドラムループが走っているのならば、これを聞きながらそのままギターの録音に移れる訳です。この際、Liveのオートモニタリング機能により、録音中のギターのモニタリングも設定することなく聞くことができます。この機能によって、新しく録音したループを再生すれば、Liveは次に録音を開始するまで入力信号(ギター)のモニタリングを停止します。(つまり、録音の度にモニタリングスイッチを手動で変更する必要がないのです。)

次にベースラインを録音したいと思います。しかし、すぐにベースは必ずしも必要ないことに気づくでしょう。ドラムパートを聴きながら録音したギターをプレイバックして、それらにマッチしたベースラインをとりあえずそのままギターで弾いてみます。そしてこれだと思うベースラインが思い浮かんだら、先程の要領で録音してみます。この間納得いく演奏が録れるまで、好きなだけ演奏をします。(あとで好きなところを抜き出せば良い訳ですから…)録音を停止するには同じトラック上の四角形のボタン(どれでも構いません)をクリックします。この操作を行いますと他のパートはそのまま再生し続けます。続いて録音しましたベースラインのクリップを再生してみます。このクリップをダブルクリックする事で、画面したの「クリップビュー」にその波形編集画面が表示されます。まずはベストテイクの演奏を見つけて、再生範囲を指定します。

次に、例えばギターとベースがユニゾンするというクールなアイディアが浮かんだとします。この場合、まずこのクリップのコピーを別のオーディオトラックに作ります。(必要であれば、オーディオトラックを追加してください。(挿入メニュー>「オーディオトラックを挿入」)次にクリップビューで1つのクリップだけ、トランスポーズの設定を-12st=1オクターブ下にキーを下げて、ベース音を演出します。



音を1オクターブ下げて、ギターの音をベースの音にします。
次に、オーディオトラックをもう1つ作成して、ギターのアルベジオパートを録音します。さらにオーディオトラックもう1つ作成し、今度はファンクのコードリズムを録音します。どのトラックにどのパートを録音したのかをわかりやすく管理するために、トラック名をそれぞれ以下のようにつけておくと便利でしょう。(Liveはマルチ言語対応ですので、もちろん日本語で名前を付ける事も可能です)。



新しいトラックを作成し、クリップを録音して、楽曲の基礎となるパターンを作成します。

まずまずの出来になってきました。でも、もう少しドラムのグルーブ感を出したいなと感じました。そこでファイルブラウザーからいくつか他のドラムループを聴いてみます。いかにLiveが、タイミングよくループを再生しているかに注目してみてください。クリップの組み合わせでどんなサウンドになるか、すぐチェックすることができるところはLiveの魅力の1つです。ドラムループを順番にチェックしていきながら、気に入ったものをトラックの横の空いているスペースにドラッグすると、そのまま新しいオーディオトラックが自動的に作成されます。2つのドラムループを同時に再生した際、ベースドラムのサウンドがちょっと濁っているように感じたので、音の重なった部分を削ってみましょう。Liveでこれを行うには様々な手法が考えられます。ここではlive標準搭載のエフェクトAuto Filterを使ってみることにします。Auto Filterをエフェクトブラウザーの「Audio Effects」フォルダからドラムループのトラックにドラッグアンドドロップします。フィルターはローカットフィルターモードにして、重なり合った余分な低周波数帯をカットしましょう。そうすれば、音もまとまり良いグルーブを出ですことでしょう。



エフェクトを選択されたトラックのトラックビューまたは任意のトラックフェーダーの部分にドラッグアンドドロップで挿入できます。

これで、グルーブは出てきましたが、1コードだけのハーモニーでは変化が無く、すぐに飽きてしまいます。これを解消するために違うコードで新しいパートを録音したり、すでにあるコードクリップを複製して、トランスポーズ処理することもLiveでは可能ですが、ここではLive 4に新しく加わった「Simpler」というサンプラーを使ってみることにします。MIDIトラックにSimplerをドラッグアンドドロップしてインストゥルメントトラックを作成します。Simplerのウィンドウ中に、私が録音したコードのクリップをドラッグアンドドロップして、コンピュータのキーボードを使って2つのコードパターンを鳴らしてみます。2つのコードはベースラインとなじんでいい感じになりました。しかし、ファンクのリズムパートはまだマッチしていません。

Liveでは各横方向一列に並んだクリップの組み合わせを「シーン」と呼びます。これらを同期させた形で一度に再生するとき、画面右端(Masterトラック中)の(シーン)プレイボタンをクリックします。複数のクリップを一度に鳴らしてよい組み合わせが決まったら、挿入メニューから「シーンの取り込みと挿入」を行うと、現在鳴っているクリップがコピーされて新しくシーンとして追加されます。次の図例のように、ファンクパートを除いたクリップがシーン2に追加されました。シーンを1つのフレーズや、パターンとして組み立てていきながら、どんどんアイディアを膨らませていきましょう。2コードの演奏のオケの上に、単音のリードフレーズを追加してみます。このリードパートに対してのハーモニーラインとして、“テレグラフ”スタイルのオクターブパートを追加したりなど、Liveを操作していくうちにアイディアはどんどん広がってくるでしょう。


シーンの取り込みと挿入によって、新しい組み合わせ(シーン)を作成できます。

さて、ここからアレンジを組み立てていく作業に入ります。先程セッションビューのなかで、「シーンの取り込みと挿入」機能を使用して、シーンをいくつか作成しました。私は曲の始まりは少ないパート(各トラック)から始まって、最後のシーンで全てのパートがなるように組み立ててみます。このセッションビュー中に並んだシーンはどの順番で鳴らしてもかまいません。シーンの名前や番号は視覚上の順番ですので、必ずしも曲のイントロを上のシーンから順番作る必要はありません。ブレイクダウンのパート(のシーン)には、リードラインのクリップと2つのハーモニーループのクリップだけを残したり、テレグラフのパートにAuto Filterを挿入してムービングフィルター効果をかけたりしながら、アレンジに加えてみました。また、コーラスやコードの即興演奏を加えたりなどして、アレンジメントの骨組みをすでにご説明した通り、「イントロ」「ブレーク」「Aメロ」「サビ」「間奏」「エンディング」といったようにそれぞれの場面に合わせてシーンを作っていきます。シーンの組み立てが完成したら、アレンジメントにレコーディング(記録)していきましょう。

ところが、実際に(アレンジメントの)レコーディングする前に、サビで使用しているファンクパートのタイミングがトラックにマッチしていないことに気づきました。(今まで我々が経験してきましたソフトウェアやハードウェアの手法で行うならば)もう一度この部分を録直ししても良いのですが、liveではもっと効率の良い方法でこれを修正できます。クリップビューではマスターテンポに対してのタイミングで録音した波形をみることができます。liveの便利な機能として「ワープ機能」を使用すれば、このクリップビューで波形を見ながら、オーディオパーツをずらしてトラックの中でタイミングが合うように微調整できます。サンプルディスプレイ上の任意のグリッドマーカーをダブルクリックすることで、そのマーカーを「ワープマーカー」に切り替えられます。ワープマーカーを横方向にドラッグすることで、タイミングを自由に修正する事ができます。マーカーはバービート(小節.拍.16分音符)で表示されています。従って、例えば図例のようにマーカー「1.3」を移動する事で、1小節の3拍目のタイミングを波形のどの部分に合わせるのかを設定します。この操作はliveのシーケンスを再生したまま行えますので、設定するたびに「再生>停止>設定>再生」する操作の必要がなく、すべてリアルタイムでタイミング補正の操作が行えるわけです。実際にすべてのサウンドを聞きながらこの操作ができますので、ストレス無く目的のグルーブやタイミングの補正を素早く設定できます。



ワープマーカーを移動してタイミングがジャストになるように設定する

では、再びアレンジメントの操作の説明に戻りましょう。(Liveのセッションビュー上の)シーンは既にご説明しているように、クリックするだけで配置されている順番に関係なく再生するができます。この操作をより簡単に、よりジャストなタイミングで行うために、(グローバル)クォンタイズメニューでリストの中から「Bar」を選択して設定しておきます。こうする事で、シーンの切り替わりはマウスクリック後の「次の小節の頭から」に制限されます。そうすれば、シーンを切り替える際に小節頭のタイミングで操作をしなくても、楽にそして正確にシーンの切り替えが行えます。



クォンタイズメニュー(グローバル)、*クォンタイズはクリップごと(クリップビュー)でも設定できます。

さあ、画面上のトランスポートセクションの「グローバル録音ボタン」をクリックしてみましょう。これでシーンの再生ボタンをクリックすれば、アレンジメントへのレコーディングが自動的に開始されます。レコーディングが開始されると、シーンの切り替えはもちろん、ミキサー/エフェクトパラメータの設定変更など、Live上での操作がそのままアレンジメントに記録されます。つまり、演奏/ジャムセッションしながらアレンジメント作業が行える訳です。新しいシーンやクリップを演奏していく中で、間違ったと思っても心配は無用です。上から重ねてレコーディング(オーバーダビング)できますし、レコーディング終了後、アレンジャービューでより細かい編集もできます。(表示をアレンジャービューに切り替えるには、Tabキーを押します)

一通り、大まかなアレンジができましたので、一度聞いてみる事にします。サビ(の部分)が多すぎると感じましたので、編集してみる事にします。まず、Tabキーを押して、表示をセッションビューからアレンジャービューに切り替えます。不要なサビの部分を見つけたらその部分を選択します。(デフォルトのスキンでは選択部分は緑色にハイライト表示されます)次に、編集メニューから「タイムを削除」を実行すると、その時間軸上のすべてのクリップが削除され、削除された範囲の右端が自動的に左端に吸着します。エンディングにリードラインとハーモニーパートだけを残してブレイクダウンします。そして、すべてのパートを16分音符の長さにして、これを5小節繰り返したら、またグローバル録音ボタンをクリックし、フェードアウトを操作して、ミックスオートメーションをシーケンスに記録します。


シーンとクリップの演奏をアレンジメントとして記録した結果(アレンジャービュー)

これはギタリストの為のLive活用法の一例です。テクノよりのアーティストのLiveの使用法ですと、ワープやピッチシフト、もしくはもっと特別なエフェクトやVST、AUなどのプラグインを活用するでしょう。より伝統的な音楽のプレーヤーであれば、ブルースシャッフルを打ち込んだり、もしくは実際にリズムパートを生録音することができます。キーボードやヴォーカル、ギターを実際に演奏して録音する事ができます。Liveを使用する事で、後でテンポやキー、アレンジメントを自由に変更できます。つまり納得がいくまで、思い描いた音楽アイディアを何回でも試す事ができます。音楽のジャンルやテイストが何であれ、Liveはあなたのギター演奏や音楽制作をより楽しいものにする画期的なツールです。









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