ReWireは、同一コンピュータ内の音楽ソフトウェアを同時に起動して、使用するための規格です。ここではその概要について簡単に解説いたします。ReWireの基礎的な概念をご理解いただくことで、ReWire接続時のトラブルなどを未然に防いたり、迅速な問題解決につながります。
*ここでの表記には、ReWire規格に則した表記ではなく、その概念をよりご理解しやすいために比喩的な表現が含まれています。
ReWireは、対応アプリケーション間のMIDI信号の同期、制御およびオーディオ信号の受け渡しをおこないます。
ReWireには各アプリケーションから出力されるオーディオ信号をまとめるReWireホスト(マスター)とホストアプリケーションにオーディオ信号を出力するReWireクライアント(スレイブ)の2種類が存在します。アプリケーションがReWireホストとして動作するか、クライアントとして動作するかはそのソフトウェアの仕様に依存します。多くのソフトウェアはそのどちらにしか対応しません。
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| オーディオ信号の流れ |
ReWire規格のオーディオ転送は、技術的な内容を省略してご説明しますと、クライアントとなるアプリケーションにバーチャルのオーディオドライバを提供することで、ReWireクライアントのオーディオ信号がホストアプリケーションのReWire入力に出力されます。この場合、原則として1つのReWireホストに対して、複数のクライアントを起動することができます。ReWireホストアプリケーションは、クライアントからのオーディオ、自身のオーディオトラックやインストゥルメントトラックのオーディオ信号が、ミキサーでミキシング処理されて、オーディオインターフェースに実際に出力されます。このことから、ReWire接続をする場合、実際のオーディオ出力を装備するホストアプリケーションが1つで、複数のホストアプリケーションを同時に起動して、それぞれ異なるReWireクライアントを扱うことはできません。
ReWireホストアプリケーションの出力はオーディオインターフェースに設定されていますので、この出力をReWireクライアントに入力させることはできません。また、オーディオインターフェースの入力は、ReWireホストアプリケーションに占有されていますので、Liveのようにオーディオ録音できるソフトウェアの場合、ReWireクライアントとして動作する場合、オーディオ入力は無効となります。
ホストアプリケーションの最大トラック数やクライアントアプリケーションのReWire出力ポート数などの仕様の関係上、CPUの処理能力以外に、同時に扱えるクライアントの数が制限される場合があります。Live 6はトラックが無制限ですので、ReWireホストとして、同時に扱えるクライアントの数に制限はありません。また、Live 6はReWireクライアントとして動作する場合、ホストへの出力数を設定できます。
通常、多くのソフトウェアは、ReWireホストもしくはクライアントのどちらかにしか対応しません。 Live 6はReWireのホストとクライアントに両方に対応する数少ないソフトウェアの1つです。
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| MIDI信号の流れ |
ReWire規格のMIDI信号の送受信は、ReWire 2以降では、ホストアプリケーションとクライアントアプリケーションの間の双方向の同期信号およびトランスポートコントロール(再生/停止などの操作)と、ホストからクライアントへのMIDIノートやコントロールチェンジなどの演奏情報の信号転送がおこなわれます。この転送には、システムに装備されているMIDI機能を流用しています(例えば、Mac OS 9環境で、実際にOMS上ではReWireのMIDIポートは表示されませんが、バックグラウンドのOMS設定が影響するにはこのためです)。
この接続によって、ホストとクライアントが同期し、ホストのMIDIトラックでクライアントの音源を演奏できます。
通常、ホストとクライアントの双方が、ReWire 2以降に対応していれば、どちらかの再生ボタンを押しても、ReWireを通じたシステムは同期して再生します(Live 6を含めた、現在発売しているReWire対応のソフトウェアは、ほとんどがReWire2に対応しています)。
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ReWire接続の手順 |
これまでの解説で、ReWireに関する概念をご理解いただけましたでしょうか?
ここではReWire接続をおこなう際の主な手順と要点について解説いたします。詳細につきましては各アプリケーションでの設定は若干異なりますが、基本的な設定は同じです。従いまして、ここでの記述は、実際の設定例が記載されていないアプリケーションでの設定にも有益な情報となります。具体的な設定方法は次の通りです。
1. ReWireホストとなるアプリケーションを起動します。
このアプリケーションが、オーディオインターフェースの占有とクライアントへの仮想のオーディオドライバを提供します。
2. ホストアプリケーションが起動したら、ReWire接続のための準備/設定をします。
・ ReWire(をするための)トラックの作成(ソフトウェアによってはこのトラックの出力も設定します。)
・ ReWireトラックのモニター/レコーディング設定(ソフトウェアによっては必ず必要)
・ ReWireポートの有効
など、ご使用のソフトウェアによって設定が異なります。Live 6では、オーディオトラックの入力のデバイスメニューから、目的のReWireクライアントを選択して、モニターを“In”に設定するだけです。
3. ホストアプリケーションでの準備が整えたら、ReWireクライアントを起動し、クライアントで再生した音がホストを通じて聴こえれば、接続に成功したことになります。
4. 終了する時は、必ずすべてのReWireクライアントを終了してから、ReWireホストを終了します。
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